村上 健太

ジャーナリスト

中東・東南アジアのムスリムコミュニティでの長期取材経験を持つジャーナリスト。ハラール文化や在日ムスリムの暮らしなど、現代社会とイスラムの接点を取材します。

文化・暮らしコラム

ジャーナリスト。中東・東南アジアのムスリムコミュニティ長期取材経験。日本国内のムスリム取材にも注力。

村上 健太の記事 (10)

信仰と実践

日本人がムスリムと結婚する際の手続きは、婚姻届、ニカーフ、在留資格の3系統が同時に動く実務である。読者が最初に気にするのは「改宗しないと結婚できないのか」という一点ですが、そこには日本法、イスラム法、相手の家族という3つの層が重なり、答えが食い違うことが混乱の原因になります。

文化・暮らし

イスラム教徒の男性の装いとは、トーブ、頭飾り、髭、そして服装規定が重なって形づくられる日常の文化である。白い長袖ローブのトーブは、首から足首までを覆いながら強い日差しを反射し、風を通す実用性と慎みを両立させてきました。

文化・暮らし

在日ムスリムの友人宅を訪ねたとき、室内に犬の姿はなく、代わりに猫がごく自然にくつろいでいました。イスラム教では犬が「不浄」とされる、とよく言われますが、正確には犬そのものが邪悪なのではなく、唾液が礼拝の清浄を妨げると考えられてきたのです。

文化・暮らし

関西空港の祈祷室を訪ねたとき、男女別の静かな部屋にキブラの矢印とサジャダが用意され、隣接するトイレにはウドゥー用の洗い場まで整っていました。日本の礼拝室(祈祷室)は、こうした実地の配慮を軸に広がりつつあり、世界のムスリム海外旅行者が2024年に約1億7,600万人へ達した今、

文化・暮らし

イスラム教におけるアルコールは、酩酊して理性を失う状態を避けるという発想から禁じられてきました。在日ムスリムや海外のムスリムコミュニティを取材すると、同じ「アルコール」でも飲用、調味料、消毒では反応がまったく違い、その差は『コーラン』の段階的な啓示と、ハムルをどう捉えるかに結びついていると分かります。

文化・暮らし

ハラール化粧品は、イスラム法(シャリーア)に適合するよう成分と製造工程を整えたコスメであり、アラビア語で「許された」を意味するハラールと、その反対であるハラームの対で理解されます。世界に約18億人いるムスリムにとって、それは単なる表示ではなく、毎日肌に触れるものを安心して選ぶための品質保証の目印です。

文化・暮らし

ムスリム旅行者向けの受け入れは、日本の飲食店や宿泊施設にとって、すでに見過ごせない事業機会になっています。2024年に世界のムスリム国際旅行者は1億7600万人に達し、訪日外国人も2025年に4268万人と過去最多を更新しましたが、現場ではハラールフードの入手に不安を抱く旅行者が86.1%、

文化・暮らし

ムスリムの名前は、アラビア語を起源とするものが中心で、単なる呼び名ではなくアッラーや預言者ムハンマド、コーランに結びつく意味を帯びています。中東や東南アジア、在日ムスリムコミュニティを取材してきた筆者も、同じムハンマドという名が国や立場を越えて何人も現れるたびに、その広がりにまず驚かされました。

文化・暮らし

モスクは、メッカの方角に向かって礼拝するムスリムのための日常の祈りの場であり、イスタンブールや在日ムスリムコミュニティを取材して歩くと、初めて入る同行者ほど「迷惑をかけないか」と身構えていました。実際には、無作法を避ける軸は複雑ではなく、信徒の祈りを妨げないことに尽きます。

文化・暮らし

ジャザーカッラーフ・ハイランは、ムスリムが感謝を伝えるときに用いる定番表現で、「神があなたに良いことで報いてくださいますように」という意味を持つ祈りです。筆者が在日ムスリムや中東・東南アジアのコミュニティを取材すると、メッセージの締めにこの一言が添えられている場面を何度も目にしましたが、