基礎知識

イスラム教の基本的な教えや概念をわかりやすく解説

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大学の教養課程で六信五行を教えるとき、筆者はまず黒板に「信仰(六信)」と「実践(五行)」の二層を書き分けます。この区別が入るだけで、イスラム教は「何を信じる宗教なのか」と「日々をどう営む宗教なのか」が一度に見えてきます。

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イスラム教とキリスト教は、ともにアブラハムの宗教に数えられながら、神をどう理解するか、イエスを誰と見るか、どの聖典を最終的な拠り所とするかで、輪郭がはっきり分かれます。

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東南アジアを旅したとき、モスクで時刻どおりに始まる共同礼拝と、寺院で静かに進む坐禅会を続けて見たことがあります。どちらも人を律する宗教実践でありながら、前者は神への帰依と共同体の秩序、後者は心の観察と個人修行へと重心が異なり、その差は空気の密度として体に伝わりました。

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アッラーとは、イスラム教における唯一神の呼称であると同時に、アラビア語では「神」を指す一般名としてキリスト教徒やユダヤ教徒のあいだでも用いられる語です。本記事は、「イスラム教の神は何が特徴なのか」「他の一神教の神とどうつながり、どこが異なるのか」を、中立的に整理して知りたい方に向けて書いています。

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大学の初回講義でこのテーマに触れると、少なくない学生がスンナ派とシーア派の違いを「政治対立の話」とだけ受け取りがちです。けれども分岐の出発点は632年のムハンマド(Muḥammad)没後の後継者をめぐる問題です。

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日本のムスリム人口は推計約42万人(2024年末)。世界全体では約20億人で、最多地域は中東ではなくアジア太平洋。Pew Research Center等の調査データをもとに、国別ランキング・地域別分布・日本国内の動向を解説。

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ハディースとは、預言者ムハンマドの言葉・行為・黙認を伝える伝承の総称で、本文であるマトン(内容)と、誰から誰へ伝わったかを示すイスナード(伝承経路)から成ります。コーランが神の啓示とされる聖典であるのに対し、ハディースはそれを補足しつつ、預言者の範例であるスンナを具体的に伝える文献層です。

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「シャリーア」と聞いて、まず厳しい刑罰を思い浮かべる方は少なくありません。けれども、その原義は「水場へ至る道」、すなわち神が示す生の道筋であり、礼拝や断食のような信仰実践から、婚姻や取引にかかわる規範までを含む、もっと広い枠組みです。

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クルアーンを通読して関連するアーヤを縦に追っていくと、天使(マラーイカ)は単なる超自然的存在の一覧ではなく、啓示を預言者へ運ぶ働きから、人の死、バルザフ(死後の中間状態)、角笛、復活、審判へと連なる一つの世界像の中で立ち上がってきます。

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イスラム教で豚肉が禁じられる第一の理由は、豚が不潔だからでも健康に悪いからでもなく、コーランに明文でそう定められているからです。筆者が雌牛章 2:173、食卓章 5:3、家畜章 6:145、蜜蜂章 16:115を並べて読むと、「死肉・血・豚肉・神以外に献げられたもの」という並列が繰り返し現れ、

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ルーミーの詩に惹かれたり、トルコでメヴレヴィーの旋回舞踊(セマー)を見てみたいと思ったりしたとき、まず押さえたいのは、スーフィズム(タサウウフ)が「踊る集団」でも「イスラム教の別宗派」でもないという点です。

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イスラム金融は、しばしば「無利子銀行」とひとことで片づけられますが、実際には売買益、賃料、利益分配、共同出資を組み合わせて成り立つ、ひとつの独自な金融体系です。筆者が住宅共同所有のディミニッシング・ムシャーラカ(逓減ムシャーラカ)の契約書を読んだときも、