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世界のムスリムは何人?日本・地域別・将来予測まで徹底解説

更新: 編集部
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世界のムスリムは何人?日本・地域別・将来予測まで徹底解説

世界のムスリム人口は約20億人で世界人口の約25.6%を占める。日本国内は約42万人。国別・地域別の分布や将来予測、増加の理由まで学術データで詳しく解説する。

世界のムスリム人口は2024年時点で約20億人に達し、世界人口の25.6%を占めています。
2010年から2020年にかけての増加数は3億4700万人で、キリスト教徒の増加の約2.8倍でした。
最多国はインドネシアの約2億4152万人で、世界ムスリムの12.7%を占めます。
2位はパキスタン約2億2562万人、3位はインド約2億1116万人で、ムスリム人口の重心がアジアにあることも見えてきます。
地域別ではアジア太平洋が全体の約62%を占め、中東・北アフリカは約20%です。
人数の大きさだけでなく、どの地域にどれだけ集まっているかまで押さえると、世界のムスリム人口の実像が立体的に見えてきます。

ムスリムとは誰のことか――定義と信者の条件

ムスリムとは、アラビア語で「神に帰依する者」を意味する言葉で、イスラームを実践する人全体を指します。
ここでいうイスラームは単なる所属名ではなく、神の教えに従って生きる姿勢そのものです。
ですから、ムスリムという呼び名は「どの民族か」「どの国に属するか」ではなく、何を信じ、どう実践するかに結びついています。

その信仰の骨組みになるのが六信と五行です。
六信はアッラー、天使、啓示、預言者、来世、宿命を受け入れることで、目に見えない世界まで含めて信仰を形づくります。
五行は信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼で、信じる内容を日常の行動へ落とし込むための基本です。
つまり、六信が内面の柱なら、五行は生活の柱だと言えるでしょう。

この構造が示すのは、イスラームが特定の民族だけの宗教ではないという点です。
人種や国籍に関係なく、信仰告白(シャハーダ)によって誰でも入信できます。
生まれや血筋ではなく、神への信仰を言葉と実践で受け入れることが入口になるため、ムスリム共同体は世界のどこでも開かれた性格を持ちます。
多様な背景の人々が同じ基本を共有できることこそ、イスラームの普遍性を支える理由です。

世界のムスリム人口は今何人か――最新統計2024

世界のムスリム人口は2024年時点で約20億人に達し、世界人口の25.6%を占めています。
ムスリムはキリスト教に次ぐ世界第2位の信者数を持つ宗教集団であり、世界規模で見ても、その存在感はきわめて大きい水準にあります。
人数の多さは単なる統計上の話ではなく、食文化、教育、労働、政治、移住、都市のかたちまで、各地の社会に影響を及ぼす基礎条件になるでしょう。

背景として押さえたいのは、2010〜2020年の10年間でムスリム人口が3億4700万人増加した事実です。
キリスト教徒の増加数は約1億2200万人でしたから、伸びの差は明確でした。
人口増加の速度は、出生構造、年齢分布、地域的集中の違いを映し出します。
どの宗教がどれだけ増えたかを見ると、単なる信者数の比較ではなく、世界人口の重心がどこへ移っているのかまで見えてきます。

ムスリムが世界第2位の信者数を保っていることも、現在の宗教地図を考えるうえで外せません。
しかも、キリスト教との人数差は近年縮小傾向にあります。
これは両宗教の人口動態が固定的ではなく、増加のリズムや地域分布によって将来の順位や影響力が変わりうることを示しています。
世界のムスリム人口を知る意味は、単に「何人いるか」を知ることではありません。
現在の国際社会を動かす規模感を、数字でつかむことにあります。

ムスリムが多い国ランキング――上位10カ国の実態

インドネシアが約2億4152万人で1位となり、世界のムスリムの12.7%を占めています。
続く2位はパキスタン約2億2562万人(11.0%)、3位はインド約2億1116万人(10.9%)で、2022年データでも上位3カ国がそろって2億人規模でした。
人数の大きさだけで見ると、ムスリム人口の重心は中東よりもアジアに強く寄っていることがわかります。

この並びが示すのは、ムスリム人口が「アラブ世界」に限られていないという事実です。
インドネシアは島嶼国家として広い国土に人口を抱え、パキスタンとインドは南アジアの巨大人口を背景にしています。
宗教人口の順位を読むときは、信仰の中心地と人口の多い国が一致しないことを押さえる必要があるでしょう。

4位のバングラデシュは約1億5538万人、5位のナイジェリアは約1億1175万人、6位のエジプトは約1億473万人と続きます。
ここで見えてくるのは、ムスリム人口が南アジア、東南アジア、そしてアフリカに広く分布している構図です。
特にナイジェリアのようにアフリカの人口大国が上位に入ることで、世界のムスリム社会を「中東中心」で捉える見方は修正を迫られます。
地域の人口基盤がそのまま信者数に反映されるため、国家規模の大きさが宗教人口の順位に直結しているのです。

ℹ️ Note

アラブ諸国のサウジアラビア・イラク・シリア等はランキング上位に入らず、アジア・アフリカが多数派です。歴史的にイスラームの中心地として知られる地域と、現代の人口順位は別の地図で読むほうが実態に近いでしょう。

地域別分布――「ムスリム=中東」は誤解

全世界のムスリムの約62%はアジア太平洋地域に居住しており、中東・北アフリカは約20%にとどまります。
ここで見落としやすいのは、地域の人口比率と絶対数が同じ意味ではないことです。
中東・北アフリカ地域はムスリム人口比率が91%と高いので、外から見ると「ムスリムの中心地」に見えやすい。
ところが、実数で見ると南アジアと東南アジアの人口規模が圧倒的で、世界の重心は明らかにアジア側にあります。

この差は、宗教の分布を国名や地理イメージだけで判断すると誤解が生まれることを示しています。
インドネシア、パキスタン、インド、バングラデシュのような人口大国が並ぶ地域では、ムスリムの人数が自然に膨らみます。
地域の「濃さ」と人数の「多さ」は別の指標であり、ムスリム人口を読む際には両方を分けて見る必要があるでしょう。

サブサハラアフリカは15%、ヨーロッパは6%、南北アメリカは1%で続きます。
こうして並べると、ムスリムは一部の地域に閉じた集団ではなく、全大陸に分布する世界宗教だとわかります。
さらに、この広がりは単なる移住の結果ではなく、交易、帝国の拡大、植民地期以後の人口移動が重なって形づくられたものです。
地域ごとの比率を押さえることは、イスラームを「中東の宗教」として固定化せず、現代の多中心的な姿として理解するための基礎になる。

日本のムスリム人口――約42万人の内訳と増加の背景

2025年初時点の日本のムスリム推計人口は約42万人で、その内訳は外国人ムスリム約36万3千人、日本人ムスリム約5万5千人です。
数だけ見ると少数派ですが、内訳まで見ると見え方は変わります。
日本でムスリムが増えているのは、海外からの定住・就労・留学と、日本人の信仰受容が重なっているからであり、単純な移住統計だけでは捉えきれません。

区分推計人数位置づけ
日本のムスリム総数約42万人2025年初時点
外国人ムスリム約36万3千人全体の多数を占める
日本人ムスリム約5万5千人国内定着を示す層

外国人ムスリムの比重が大きいことは、日本のムスリム社会が国籍の集まりではなく、労働市場や留学、家族形成を通じて広がる生活圏であることを示しています。
日本人ムスリムが約5万5千人いる事実も見落とせません。
信仰が外から持ち込まれるだけでなく、国内で選び取られ、日常の実践として根付いているからです。
人数の大小より、両者が同じ礼拝空間や食の配慮を共有する場面に注目すると、日本社会の中で何が起きているかが立体的に見えてきます。

出身国別ではインドネシアが最多で、2023年推計は約13万人です。
次いでパキスタン、バングラデシュなど南アジア系が多く、ここに日本のムスリム社会の国際的な輪郭があります。
理由はシンプルで、人口規模の大きい国々からの移動が日本のムスリム層を形づくっているためです。
インドネシアは世界最大のムスリム人口を抱え、パキスタンやバングラデシュも大きなムスリム人口基盤を持つ国であるため、日本国内の構成にもそのまま反映されやすいのです。

出身国・地域推計特徴
インドネシア約13万人(2023年)最多
パキスタン約10万人(2023年推計)南アジア系が多い
バングラデシュ約8万人(2023年推計)南アジア系が多い

この構成は、モスクの礼拝言語やハラール食材の流通、地域コミュニティのつながりにも影響します。
たとえば同じムスリムでも、出身国が違えば食習慣や慣習の細部は異なりますから、日本で必要とされる配慮も一様ではありません。
つまり、在日ムスリムを理解するには、宗教名だけでなく、どの国から来た人々がどのように暮らしているかまで見る必要があるでしょう。

全国のモスク数は1999年の15カ所から2024年には133〜150カ所以上へ増え、20年余りで約7〜10倍に拡大しました。
モスクは礼拝の場であると同時に、情報交換や地域の支え合いの拠点でもあります。
人数が増えれば建物が増える、というだけではありません。
移住者の定着、地域社会との接点、日常的に礼拝できる場所への需要が積み重なった結果として、この増加が起きているのです。

モスク数増加の意味
1999年15カ所ごく限られた拠点
2024年133〜150カ所以上全国的な広がり

モスクの増加は、日本のムスリム人口が一時的な滞在者だけではないことを示します。
礼拝室が必要になるのは、そこで暮らす人がいるからです。
食事、学び、葬送、地域交流まで含めた生活基盤が少しずつ整ってきたと見ると、この数字の意味ははっきりします。
日本のムスリム社会は、人数・出身地・礼拝拠点の三つがそろって広がってきた段階にあるのです。

なぜムスリムは増え続けるのか――増加の3つの要因

ムスリム人口が増え続ける最大の理由は、信仰の広がりそのものよりも、人口構造にあります。
ムスリム女性の平均出生率は他の主要宗教集団より高く、そのまま人口の自然増を押し上げてきました。
単に信者が増えるのではなく、次の世代がより厚く積み上がる。
ここが出発点です。

出生率が高い背景には、家族規模を大きく保ちやすい年齢分布があります。
結婚や出産の中心にいる層が厚ければ、出生の総数は自然に増えますし、子どもの世代がまた次の人口基盤になります。
数字の意味はここにあります。
出生率だけを切り取るのではなく、世代の連鎖として見ると、増加が一時的な波ではないことが見えてきます。

若い年齢構成も決定的です。
ムスリム人口の中央値年齢は世界平均より低く、今後も出産年齢層が分厚い構造的優位が続きます。
年齢の山が若い側に寄っている集団は、数十年先まで人口の伸びを維持しやすい。
つまり、現在の増加は過去の出生だけでなく、これから生まれる子どもの数まで織り込んだ流れだと言えるでしょう。

視点ムスリム人口の特徴増加への影響
出生率他の主要宗教集団より高い自然増を直接押し上げる
年齢構成中央値年齢が世界平均より低い出産年齢層が厚く続く
将来性若年層が多い増加が長期化しやすい

改宗、つまりダアワは増加の主因ではありません。
ピュー研究所は、人口増加の中心はあくまで出生と年齢構成にあり、改宗は補助的な要因にとどまると指摘しています。
ここは誤解されやすい点です。
目立つのは宗教の拡大ですが、実際には家庭の中で新しい世代が育つことのほうが、はるかに大きい。
外から人が加わるより、内側で人口が増える力のほうが強いのです。
だからこそ、ムスリム人口の将来を読むときは、布教の熱量よりも、出生率と年齢分布のような静かな構造を見ておく必要があります。

2050年・2100年のムスリム人口予測

2050年のムスリム人口は約27億6千万人に達し、世界人口の29.7%を占める見通しです。
成長の軸は、信仰の勢いだけではなく、若い年齢構成と出生の厚みが長く続くことにあります。
世界の宗教人口を将来まで見通すなら、ここで示される数字は単なる予測ではありません。
人口の重心がどこへ移るのかを読むための、かなり具体的な手がかりです。

ピュー・リサーチ・センターの予測では、この増加は短期的な伸びで終わりません。
ムスリム人口はその後も拡大を続け、2070年代にはキリスト教徒とムスリムがそれぞれ世界人口の約32.3%で拮抗し、2100年にはムスリムが35%、キリスト教徒が34%となって逆転する見込みです。
ここで見えてくるのは、宗教間の順位が固定ではなく、長い人口動態の積み重ねで入れ替わるという事実でしょう。

時点ムスリム人口の比率・規模キリスト教徒の比率意味
2050年約27億6千万人、29.7%非記載世界人口の約3割に接近
2070年代約32.3%約32.3%両者が拮抗
2100年35%34%ムスリムが逆転

この推移が示すのは、ムスリム人口の増加が「どこか特定の地域でだけ起きる現象」ではないことです。
出生率、若年層の厚さ、世代交代の速さが組み合わさると、数十年単位で世界の宗教地図そのものが変わります。
読者にとっては、現在の多数派・少数派という感覚をそのまま未来へ持ち込まないことが、理解の出発点になります。

国別では、2050年までにインドがインドネシアを抜いてムスリム人口世界最多国になる予測があります。
これは単にインドの人口が大きいからというだけではなく、人口母体の巨大さが宗教人口の順位に直結するからです。
今の1位であるインドネシアはムスリム比率が高い国として知られますが、インドは総人口の規模が圧倒的で、そこにムスリム人口の絶対数が重なると順位は動きます。
人口の「比率」と「総数」を分けて見る必要がある、という典型例です。

この変化は、アジアの中でムスリム人口の存在感がさらに高まることも意味します。
世界のムスリム人口を理解するうえで、国別ランキングは単なる順位表ではありません。
どの国が世界の宗教人口の中心を担うかを示す、将来の配置図だと考えると分かりやすいでしょう。
インド、インドネシア、パキスタンといった巨大人口国の動きは、今後も注目しておきたいところです。

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